このラウンド(娩出期)は子宮口が全開になり、今まで我慢していたいきみを怒りに任せて解放します。いいえ、それではラオウになってしまいます。怒りは何も生み出しません。ケンシロウの様に自愛の心でいきみを開始します。

陣痛の浪に合わせていきみます。お医者さんや助産師さんが助けてくれるので合図に合わせていきみましょう。赤ちゃんの頭がでてくる前に、会陰切開(少し皮膚を切ることで赤ちゃんが出やすくする処置)を行うことがあります。切開する為に麻酔をすることもありますが、陣痛が辛いので痛みを感じない場合もあるでしょう。

いきみ方:

目はしっかり開けて、パパの手や分娩台のグリップ等の握れるものにつかまります(ただし、分娩時には無我夢中で目をつぶっているママが多いらしいです)。陣痛がきたらおへそを見る様にアゴを引いて、赤ちゃんを下に押し出す様にいきみます。陣痛の浪がおさまったら肩の力を抜いてリラックスして次の陣痛に備えます。うまくいきめない場合は、お腹を見ながら、赤ちゃんが狭い産道の中から出てくるイメージをすると力が入りやすいようです。

陣痛の痛みや恐怖で辛い時は、出産後にしたい事、もうすぐ会える赤ちゃんの事や、パパの鼻毛が本当は5本出ていたことを思い浮かべ、辛さから意識をそらして頑張りましょう。自分を冷静に落ち着かせることが大事です。

陣痛のいたみで体がゆがんでしまう場合があるので気をつけましょう。痛みで足が閉じてしまうと産道が狭くなって赤ちゃんが出てこてなくなりますので、意識的に外に開くようにしましょう。体が横に曲がるといみずずらく産道も狭くなるので、正しい姿勢でお産が進んでいっているイメージを陣痛前に具体的にクリアにもっておきましょう。

分娩台でお産する場合いきむ為に握るグリップの位置が持ちづらかったりする等、お産で不安になる何かがあれば、遠慮しないでお医者さんや助産師さんに伝えましょう

「発露」とは赤ちゃんの頭が出て陣痛がおさまっても引っ込まない状態を言います。発露になったらいきみを止めて短呼吸に変えます、子宮の収縮にまかせます。この状態になると赤ちゃんが股の間に挟まっているのが分かるでしょう。

すごく熱かったり痛く感じますが、絶対にいきんではいけません。いきむことにより産道を通ってきている赤ちゃんを締め付けたり、会陰部分が裂けてしまうことがあります(ケンシロウの上着と同じ事です)。 助産婦さんや医師の指示に従っていきみを逃しましょう。(必要に応じて母子の為に会陰切開の許可を求められる場合もあります)

頭がでたら体を横向きにして肩が片方ずつでて、羊水や血液と一緒にスルッと全身がでます。この後は病院によって処置が違い、健康状態を確認してから抱っこしたり、へその緒がついたままで抱っこできる病院もあるようです。(うちの嫁さんは健康チェック後のへその緒が取れた赤ちゃんを抱っこさせてもらっていました)

娩出期に陣痛がきたときの呼吸法

「ん~」の時にいきみ、声は出さない。 自分のタイミングに合わせて深呼吸しましょう。

発露がきたときの呼吸法

犬が暑い時にする呼吸のように短く呼吸する。
※上記の呼吸は一例です。 自分が一番楽なもので乗り切りましょう。

痛みといきみ逃しが大変なので、呼吸法まで頭がまわらないかもしれません。呼吸法でいきみや痛みの辛さから意識を遠ざけることができて、お産がスムーズに進みやすくなりますので頑張りましょう。辛いときは遠慮しないで周りの人に助けてもらいましょう。